2021/04/16

漢方で身体の内側からアンチエイジングする

加齢による老化は当たり前の現象ですが、生活習慣や環境の影響で実年齢よりも身体が老化することは大いにあります。老化の主な原因は細胞組織や内臓へのダメージと代謝の低下ですが、この度合いが高いと老化現象の進行具合も高くなってしまいます。アンチエイジングとは老化現象を緩やかにすることですが、老化の仕組み上、表皮などの表面に対するケアをいくら行っても効果は薄いことが解ります。大切なことは老化の原因となるダメージと代謝のケアを行い内からアンチエイジングを行うことです。

 


 

1.老化とは

 

老化とは細胞が傷付きダメージを受けることや、新陳代謝のサイクルが低下し新しい細胞が生まれないことによる細胞の劣化のことです。

すべての生物に老化現象は起こるので、命ある物に起こる自然の摂理とも呼べる現象です。

 

 

代謝の低下

代謝とは、命を営むために物を作り出す反応と、物を分解する反応の総称ですが、私たちの身体は代謝によって常に新しい細胞を作り出しています。

これを新陳代謝と呼びますが、新陳代謝が低下するとフレッシュな細胞に生まれ変わる頻度が低下するので老化に繋がります。

細かい話をすれば、日々身体を維持するために必要なホルモンの生産も代謝であり、エネルギーの生産、消費も代謝反応です。

つまり、代謝反応が低下することは生きるための活動が低下していることになり老化に直結するということなのです。

 

 

細胞へのダメージ

私たちの身体に存在する「骨・内臓・皮膚」などのすべての物は細胞群によって成り立っています。

細胞は日々新陳代謝によって生まれ変わりますが、新陳代謝を待たずして細胞が劣化してしまうことがあります。

それが、体内で起こる細胞へのダメージです。

すべての細胞が同じ頻度で生まれ変わる訳では無く、サイクルが早い細胞もあれば遅い細胞もあるため、細胞への不必要なダメージの蓄積は細胞の劣化を招き、老化に繋がってしまうのです。

 

 

2.老化の原因について

 

老化を生み出す物に「代謝の低下」と「細胞の劣化」があります。

代謝の低下は、加齢に伴う血液循環の低下とホルモンバランス悪化によっておこります。

細胞の劣化については、体内にて酸化・糖化・炎症が発生することで細胞が傷付きます。

 


 

代謝が低下する仕組みと原因

・血液循環の低下

血液の循環は加齢と共に低下します。

年齢を重ねることで血液を送り出す能力が低下したり、血液が流れる血管の状態が悪化したり、流れる血液その物の状態が悪くなることで全身の血流が悪くなります。

血行不良になると、全身の細胞へ酸素や栄養素の供給が低下し細胞の活動や新陳代謝が滞りやすい状態になり代謝全体が落ちてしまうのです。

 

・ホルモンバランスの乱れ

身体のホルモンの多くは内分泌という器官によって作られ分泌されています。

この内分泌器官に上記の血行不良の影響が及ぶことでホルモンの生産力は低下します。

ホルモンの生産が低下すると身体にとって必要な代謝が行えないことに繋がり全体の代謝が滞ってしまうことになります。

このようにホルモンの生産の低下は直接的な代謝の低下に繋がる問題となります。

 

 

細胞が傷付く仕組みと原因

・酸化作用

ストレスの蓄積や喫煙、食生活の乱れなどによって身体にとって良くない物質が発生します。

それが「活性酸素」です。

活性酸素は過剰に発生すると、細胞に対し強い攻撃性を持ってしまうので、その過剰な発生は細胞へのダメージに繋がってしまいます。

 

・糖化作用

炭水化物などの糖質中心の食生活によって体内に悪影響を及ぼす反応が「糖化」です。

糖化はタンパク質+糖+体温という条件で発生し細胞を傷付けダメージを与えてしまいます。

日焼け以外の「シミ」などは糖化によるものなのです。

 

・炎症作用

炎症反応は傷付いた細胞組織で起こります。

つまり、酸化や糖化によって傷付いた身体では絶えず炎症反応が起こっていることになります。

炎症が起こることで細胞へのダメージは蓄積され劣化を招いてしまいます。

 

 

老化に抗うアンチエイジングとは

正しいアンチエイジングの在り方として大きく2つの考え方が存在します。

一つは細胞へのダメージを軽減することで体内での炎症を減らし身体そのものの劣化を防ぐことです。

もう一つは血液循環を始めとした臓器のコンディションを高く保ち身体中のホルモンなどの循環を良好にすることで新陳代謝を高めることです。

つまり、劣化を防ぎ代謝を上げることが若々しく健康であり続けるアンチエイジングの秘訣なのです。

 

 

3.細胞のダメージを軽減するアンチエイジング

 

老化防止、すなわちアンチエイジングに効果的なものの一つに細胞の劣化を軽減する方法があります。

細胞を傷付ない対策が重要で「抗酸化・抗糖化・抗炎症」の3作用を用いることで高いアンチエイジング効果が期待できます。

 

 

抗酸化作用

抗酸化作用とは活性酸素を除去することに特化した作用で、高い抗酸化力が細胞へのダメージを軽減します。

抗酸化力を持つ物質は「ビタミンC・イミダペプチド・エルゴチオネイン」などが有名です。

 

抗糖化作用

抗糖化作用とは体内で起こる糖化反応を軽減してくれる働きのことです。

抗糖化作用を持つものにブラックジンジャーなどが挙げられますが、糖化に対し最も有効な手段は摂りすぎている糖を減らすことです。

 

抗炎症作用

抗炎症作用とは文字通り体内の炎症を治めてくれる作用のことで、炎症の低下は細胞の劣化の低減に繋がります。

抗炎症作用をもつ代表的な成分には、青魚に含まれるオメガ3脂肪酸やニンジンに含まれるカロテノイドなどがあります。

 

 

4.漢方で代謝を高めるアンチエイジング

 

アンチエイジング効果を高める為に必要不可欠なものは代謝の向上です。

代謝を上げる為に必要な血流改善とホルモンバランスの適正化は、東洋医学の漢方が得意とする分野で身体のバランスを整えることで成し遂げます。

 

 

血行不良を改善する

血流改善に欠かせないことは「血液の質の見直し」です。

血液の中に含まれる赤血球の状態が悪いと酸素の運搬や細い毛細血管の通貨に滞りが生じてしまいます。

血液の質の向上とは血液中に含まれる赤血球を新たに作りフレッシュにすることで、そのパートを漢方で行います。

 

ホルモンバランスを整える

ホルモンバランスの低下は各臓器で作られるホルモン生産性のばらつきが原因と考えます。

つまり、各臓器のコンディションを改善しバランスを整えることでホルモン生産のばらつきを改善しホルモンバランスを改善する訳です。

古くから漢方薬を扱う東洋医学ではホルモンバランスの改善は得意とする分野なのです。

 

 

 

 

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