イライラ、不安、疲労、倦怠感、更年期や女性特有の不快症状を改善する芎帰調血飲第一加減は、女性の味方と言える漢方薬です。春にひどくなる更年期障害や冷え、日々の不快症状を和らげてくれます。
1.芎帰調血飲第一加減とは
一生涯で血液を失いやすく冷えやすい女性の身体のことを考えられて組み立てられた漢方薬が芎帰調血飲第一加減です。
女性を意識した漢方
月経異常、子宮筋腫、子宮内膜症、更年期障害、血の道症など婦人科疾患にも広く応用されます。また、頭痛、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴え、血の巡りが悪く冷えているタイプにもマッチする万能性を持ち合わせています。
芎帰調血飲第一加減の構成生薬
21種ものたくさんの生薬(上図)から構成されていています。増血を促す為、四物湯をベースにし、血の巡りを改善する桃仁(トウニン)、紅花(コウカ)を加えた桃紅四物湯が基本になった処方です。また、その補助として理気(気の巡りを改善)、健胃(胃を整える)、温裏(胃腸を温める)、温経(経絡を温める)、鎮痛などの働きの生薬を加えていきこの処方が完成しています。
2.女性の身体を温めて不快症状を緩和する
女性は、月経、妊娠出産と血液を失いやすい身体の構造をしています。故に女性には不定愁訴と呼ばれる原因が解らない不調が多いです。これらの不定愁訴を緩和することが芎帰調血飲第一加減のコンセプトになります。
対象となる症状
イライラ、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、疲労、倦怠感、手足の冷え、生理痛、などの症状改善に用いられる漢方薬です。
漢方で長きに渡り治験を蓄えてきた東洋医学では、この処方が結果を導いており、体系化されています。
更年期障害にマッチする漢方
更年期に深い症状が表れる人もいれば、不快症状が表れない人もいます。
不快症状が表れる方の特徴として血の巡りが悪く、体内のバランスや循環が滞っている場合が多いです。
芎帰調血飲第一加減は21種もの構成生薬によって、身体の内側からバランスを整え身体を温めることで不快症状の緩和を促す漢方です。
3.芎帰調血飲第一加減の飲み方
芎帰調血飲第一加減は、いわゆる複数の生薬が組み合わされた漢方薬です。
漢方といってもお薬なので、正しい飲み方を守って頂く必要があります。
また、身体の状態によっても向き不向きがあります。
飲み方
[年齢:1回量:1日服用回数]
大人(15歳以上):1包または2.5g:3回
15歳未満7歳以上:2/3包または1.67g:3回
7歳未満4歳以上:1/2包または1.25g:3回
4歳未満:服用しないでください
H4:服用に注意が必要な方
次の人は服用前に薬剤師または登録販売者に相談してください。
(1)医師の治療を受けている人。
(2)妊婦または妊娠していると思われる人。
(3)胃腸が弱く下痢しやすい人。
(4)今までに薬などにより発疹・発赤,かゆみ等を起こしたことがある人。