東洋医学というアジア圏を中心に発展してきた医学をご存知ですか?東洋医学の代表的なものに「漢方」があります。この漢方にも中国を起点として発展した中医学と、中医学を起点として日本で独自に発展した日本漢方という流派が存在します。日本漢方という考え方にも様々なルーツが存在しますが、漢方「東洋医学」が持つコンセプトには「病や不調は身体を整えて治すもの:根本治療」が確固としてあります。漢方とは、不調の原因を作り出した「身体の根本的な原因を改善すること」で病や不調な状態を解決する医学なのです。
1. 東洋医学「漢方」の治療方法
漢方の治療方法は「不調の原因」を突き止めることと「体と病の状態」を突き止めることの2つの問診過程を経て漢方の処方へとたどり着きます。
この2つの問診過程では「気・血・水」「五行説」「八網(症)」「六病位」などの問診術を用います。
健康のバロメーター
漢方の考え方には健康状態=不調原因を把握するためのバロメーターが、大きく分けて2つ存在します。
1つめが「気・血・水」という概念。
2つめが「五行説」という概念です。
「気・血・水」と「五行説」を用いることで、どこに病気が潜んでいるか、またはどの臓器が遠因で症状が出ているかを見極め、健康状態や不調の原因を絞り込んでいきます。
体系化された問診方法
漢方の問診はおもに「いまの体の状態」を把握するために行われます。
漢方処方には非常にたくさんの種類が存在し、どの生薬が適合するかを見極めるために体の状態を見極めます。
体のコンディションを見極めるための方法が大きく分けて2つ存在します。
1つめが「症」という概念。
2つめが「六病位」という概念です。
「症」と「六病位」を用いることで体の状態や病の状態を特定することで、いまの体と病に合った漢方処方を導き出せるのです。
2. 東洋医学と西洋医学は異なる医学
病院による治療と漢方による治療は全くのべつものです。
なぜなら、病院の治療=西洋医学は症状を治すことを目指して発展してきた医療。
漢方=東洋医学は病気の根源を治すために発展してきた医療だからです。
西洋医学は対処療法
西洋医学は科学を基本として「病による症状そのものを治療する」医学として発展してきました。
とても高度な科学と医療技術を用いた医学です。
あくまでも病を中心に考えアプローチを行なった結果、症状を抑える治療方法がメインとなる医学です。
例えば「風邪を引いたら症状である熱を抑える」「腫瘍ができると悪いところ切除する」など、現状を対処する療法として確立されています。
リンク:西洋医学の考え方記事
東洋医学は根本治療
東洋医学の根底には「病は身体を整えて治す」という考えがあります。
つまり、不調の原因は身体の内側にあると考え、身体の内から立て直すことで不調や病を治すことを目的として発展してきた医学です。
病を生じさせてしまった身体にフォーカスをあて、身体を内から立て直すために漢方薬による治療を行いました。
その治療を数千年も行い続け、得られた膨大な治験結果の末にたどり着いたのが「根本治療」という考えなのです。
病の症状を治すために発展してきた「西洋医学」と、
病が起こす原因は身体の内にあり、身体を立て直すことで病を内から治してきた「東洋医学」は、
全く別物の医学と考えられるでしょう。
考え方・アプローチ・経緯のすべてが異なる学問であり、同じ理論で説明し合えるものではありません。
私たちには「東洋医学」と「西洋医学」というまったく異なった2つの医学的治療方法を持っている、
というふうにとらえるとわかりやすいと思います。
3. 漢方が効く理由
漢方がなぜ身体に良い効果をもたらすことが出来るかというと、その背景には、病と闘い続けてきた長い漢方治験の歴史があるからです。
効果があるかないか、害があるかないかなど様々な視点から膨大な生薬を使い治療してきた結果が漢方の効果の証明なのです。
長きに渡る王政時代に治験を重ね続けてきた
一説によると、中華王朝時代の皇帝である秦の始皇帝が国家をあげたプロジェクトとして「不老不死」を目指したことが漢方の発展に繋がったと言われています。
言い換えれば、国家権力を行使し自然界に存在するあらゆる有機物、草、木の実、茎、葉、根、動物の角、諸々の臓器の中から「効果があるかないか、害があるかないか」を試し続けて結果を導き出して行った壮大な人体実験の歴史とも言えるのです。
結果的に不死への方法は見つかりませんでしたが、不老不死を目指す過程で得られた膨大な生薬を使い続けてきた結果が「病を治す/身体を整える」現代の漢方医学に大きく繋がっています。
治験結果から導き出された処方が漢方薬
現代の安全で確かな結果を導き出すべく体系化された漢方は、人々の尊い犠牲と地球上に存在する自然の動植鉱物の上に成り立っています。
何千年にも及ぶ漢方治験を積み重ねていくことで、身体に良い結果を導く概念と処方だけが残り現代に伝承されています。
つまり、漢方は結果論的な医学であるため、西洋医学におけるエビデンス〔科学的根拠〕のようなものは持ち合わせていません。
西洋医学並みのエビデンスはありませんが、数千年にも及ぶ漢方治療の歴史的知見によって漢方の効果は立証されているのです。
4. 西洋医学で治せない病も漢方では治療できる
西洋医学では治療できない難病、検査では正常なのに表れる不調も東洋医学では治療ができます。西洋医学と東洋医学では病に対する考え方が異なるので違ったアプローチが可能です。
西洋医学とは異なる概念
私たち人類には「東洋医学」と「西洋医学」という2つの治療方法の中から選ぶことができ、また、併用することも出来るのです。
病院で治せないことであっても、東洋医学の概念や考え方であれば治療ができることも多く存在します。
例えば、気持ちが落ち込んだり元気がなくなることに対して西洋医学では「体に異常がない」と診断されます。
しかし、東洋医学では「気」という概念が長きに渡る治験結果から導き出されているので「気持ちに対する領域」でも病として捉えて、対処し治療していくことができるのです。
漢方の理論は治療の歴史
東洋医学には、西洋医学におけるエビデンス〔科学的根拠〕というものがあまり存在しません。
もともと概念が異なる学問です。
そして西洋医学は、エビデンス〔科学的根拠〕を求め続けた結果、症状を重視する「対処療法」という療法にたどり着いてしまいました。
対して東洋医学「漢方」は、身体の内から整えて病を治していく、という病の原因を追い求めることで「根本治療」という療法にたどり着いた学問です。
このように不調や病に対してのアプローチ方法がまったく異なっているので、現代医学では原因不明、解明不明の難病であっても、東洋医学では過去の英知〔数千年にも及ぶ治験データ〕によって治療が可能なのです。
5. 病院では「異常がない・治せない不調」ご相談ください
病院では改善できない病や症状をお持ちの方は、とても不安で辛い気持ちをお持ちです。
西洋医学では難しくとも東洋医学「漢方」では治療できる可能性があることを忘れないでください。
病院では異常が無いと言われる
漢方の五葉館薬局には、体の不調を悩みとしてお持ちのお客様が多く訪れます。
その方々の多くは「病院では原因が分からない・検査を行っても異常が無い・西洋医学では治療ができない」というお悩みをお持ちです。
そして、多くのお客様が東洋医学的にお身体を拝見させていただくと不調が見受けられます。
漢方による治療を体感されると、不調が改善したり軽減することに驚かれます。
体感されたお客様は「漢方療法」というもう一つの治療を知ることで安心される方が多いです。
不調を諦める必要はない
病院ではなかなか改善されない不調や疾患とそのままの状態で付き合う必要性はありません。
西洋医学で治療が困難な疾患にも「東洋医学の問診」と「身体に合った漢方処方」で、しっかりとアプローチが可能です。
私たちは2つの医療的学問の治療を受けることができます。
西洋医学による建設的な治療ができなくとも東洋医学あります。
または、西洋医学と東洋医学を上手に組み合わせることでお悩みの治療ができます。
今、不調や疾患でお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。
東洋医学を駆使してしっかりとお身体を立て直すお手伝いをさせて頂きます。