活性酸素の蓄積が代謝を下げる

活性酸素(フリーラジカル)とは、人が生命活動を営むことで必ず発生する代謝産物です。活性酸素は必ず発生し、完全な悪者というわけではありませんが、攻撃性が強く身体にたくさん蓄積してしまうと良くありません。活性酸素が大量に蓄積してしまうとエネルギー源を代謝してくれるミトコンドリアの活性が低下し、燃焼反応も低下してしまうので太りやすく痩せにくい肥満体質となってしまうのです。

 

 

1. 活性酸素「フリーラジカル」とは

人が生きるために必要な生命活動の一つが呼吸反応です。活性酸素とは、人が呼吸を行うことによって発生する代謝産物で、1日に500リットル以上の酸素を必要とし、その内の2%が活性酸素になると言われています。

 

 

活性酸素の働き

・良い働き:活性酸素は攻撃性が高い物質なので、ウイルスや細菌などを抑える働きを持ちます。

・悪い働き:活性酸素は攻撃性が高い物質なので、日々の蓄積により正常な細胞を傷つけたり燃焼の要になるミトコンドリアの活性を低下さてしまいます。このように書くと「健康」にとって活性酸素は大変な害をもたらすかのように思えてしまいますが、上記の通りウイルスや細菌には有効なのです。しかしながら、余剰分がよろしくないのです。日々確実に発生し続けているものなので、その余剰分が悪影響を及ぼすことになるのです。

 

 

2. 活性酸素増加の影響「肥満と疲労」

活性酸素が蓄積する一番の理由は加齢です。私たちの身体にはもともと、活性酸素の害を防ぐために「活性酸素除去酵素(SOD)」なるものが備わっています。幼少期の頃は、活性酸素除去酵素(SOD)の働きが享受できますが、残念ながら年齢を重ねるごとに活性酸素除去酵素(SOD)の生産量が減ってしまうことが大きな原因となり活性酸素は蓄積していきます。その結果、年齢を重ねると「太りやすく疲れやすい」という体の状態ができてしまうのです。

 

 

活性酸素と肥満の関係

活性酸素除去酵素(SOD)が減少するために活性酸素の蓄積が始まる年齢は、なんと10代後半から始まっています。ですので、30代40代を迎える頃にはもう完全に活性酸素は蓄積しているのです。年齢を重ねるごとにSOD生産量が低下するからとは言え、何とも悲しいことです。活性酸素は、脂質や糖質などのエネルギー源を代謝するミトコンドリアの活性を下げてしまいます。つまり、活性酸素が増えれば増えるほどミトコンドリア活性が低下することとなり代謝が下がってしまいます。

ミトコンドリアは脳からの指示を受けて燃焼反応を行っていますが、活性酸素が身体に蓄積し過ぎると脳からの指令が、しっかりとミトコンドリアには伝達されなくなるため、活動が低下していきます。具体的には、食事から摂取したエネルギー源の燃える量が低下するので、エネルギー源の燃え残りが出来てしまい、その燃え残りが脂肪となって身体に蓄えてしまう、という流れが出来上がってしまいます。

 

活性酸素と疲労の関係

「活性酸素の蓄積=ミトコンドアの活性低下」は、燃焼量の低下を意味します。燃焼量の低下=燃え残りが脂肪となって蓄積される、ことは上記でお話しましたが、脂肪の蓄積だけでなく、ダイレクトに「疲労の蓄積」にもつながっています。ミトコンドリアがエネルギー源を燃やす理由は、エネルギー(ATP)を生み出すためです。脂肪は痩せるために燃やすと考えている方が多いと思いますが、単純に脂肪を燃やしているのではなく、ATPというあらゆる生命活動に必要なエネルギーを生み出すためにエネルギー源を燃やしているのです。つまり、活性酸素の蓄積によってミトコンドリア活性が低下すると、太りやすいだけでなくATP生産量も低下するので、年齢を重ねていくことは疲労がたまりやすくなる、ことにつながります。

 

3. 活性酸素を減らす方法

身体の自然な反応として活性酸素を除去してくれる酵素は、活性酸素除去酵素(SOD)だけですが、食事から活性酸素を除去してくれる物を摂取することで、低下させることも可能です。それは抗酸化作用を有する食べ物を食べることです。

 

 

高い抗酸化力を持つ物質

・ビタミン類:レモンやアセロラに含まれるビタミンCは代表的な抗酸化物質であり一番身近な抗酸化物質と言えます。ビタミンCと並んで高い抗酸化作用を有するビタミンがEです。

・αリポ酸:ビタミンは気軽に摂取できる抗酸化物質ですが、ビタミンよりも高い抗酸化力を有する物質がαリポ酸です。αリポ酸はビタミン類の400倍もの抗酸化作用を有し、なおかつ身体に浸透しやすいので優秀な抗酸化物質と言えるでしょう。

・アスタキサンチン:鮭の卵であるイクラやオキアミに豊富に含まれる赤い成分がアスタキサンチンです。このアスタキサンチンの抗酸化力は非常に優れており、ビタミン類の6000倍もの抗酸化力を誇ります。

・イミダゾールペプチド:国が認めた最強の抗酸化力を誇る成分がイミダゾールペプチドというものです。イミダゾールペプチドは渡り鳥の胸肉や鯨の尾に豊富に含まれているペプチドです。渡り鳥や鯨という長距離移動を行う動物に含まれるほど、高い抗酸化力で抗疲労を実現します。

30代40代~50代60代へと、年齢を重ねるごとに活性酸素の蓄積量も膨大になっていきます。つまり年齢を重ねると誰しもが「太りやすい・痩せにくい・疲れやすい」という体質になってしまう、ということになります。この状況を解決し、健やかに生活するには、これらの抗酸化力を有する抗酸化物質を上手に取り入れミトコンドリアを元気に保つことが重要になってきます。

 

 


友だ ち追加