11月ともなれば冬の入り口となり、あと1ヶ月経てば「真冬」が訪れる季節です。気温が下がり、外気は乾燥することでウイルス、特にインフルエンザウイルスにとって増殖に適した季節となります。乾燥によって人の粘膜も傷付きやすいので余計に感染しやすい状態となります。冬はウイルス感染しやすい季節なので、健康的な毎日を過ごせるようにウイルス感染の予防対策が必要です。特に日常的に感染を予防するには身体に備わる免疫力を高める必要があり、それには身体を内から整えてくれる漢方が適しています。
1.ウイルス感染が拡大する
寒くて乾燥する冬は、普通の「かぜ」はもちろん、インフルエンザやノロウイルスなどによる感染症が流行しやすくなります。インフルエンザは「かぜ」のなかでも特に症状が強く、合併症を起こしやすいので注意が必要です。インフルエンザは通常、12月に流行入りし、1月下旬から2月の間にピークを迎え、3月いっぱいで終息します。
予防接種のシーズン
冬になるとインフルエンザの予防接種の時期という印象が強くあると思います。
予防接種とは感染拡大が予測されるウイルスの効力を微弱化したウイルスを意図的に体内に投与する予防治療です。
微弱なウイルスを体内に取り込むことで本格的な感染は起こさずに、取り込んだウイルスをもとに体内に抗体を作ってしまうことが最大の目的です。
抗体ができるとウイルスが侵入しても速やかに抗原抗体反応が起こる事で感染を予防できます。
予防接種で感染はしないのか
微弱化したとしてもウイルスには違いが無いので、予防接種でウイルス感染を心配される方はおられると思います。
基本的には効力を大きく損失しているウイルスなので本格的な感染の心配は必要ありません。
しかし、微弱と言ってもウイルスなので予防接種を受ける時の体調は、健康な状態が望ましいです。
風邪をひいている、体調が悪い時の予防接種は念のため見送ることも一つの選択肢です。
2.冬にウイルスが流行する理由
冬は季節的に気温と湿度が下がります。ウイルスの中には「低温・低湿度」を好むウイルスも存在し、インフルエンザウイルスはまさに「低温・低湿度」を好むので、毎年この時期になるとインフルエンザが大流行します。コロナウイルスも話題となっていますが、インフルエンザウイルスも恐ろしいウイルスなので予防が大切です。
インフルエンザウイルスは低温低湿度を好む
日本の冬という季節は、ロケーションも手伝い「とても乾燥しやすい・気温がとても低い」という特徴があります。
屋外はまさにその傾向にあり、その環境を変えることは不可能です。インフルエンザウイルスは低温低湿度環境で増殖しやすいウイルスなので冬に爆発的に増えます。
しかし、大切な事は多くの時間を過ごす屋内の環境をウイルスが増殖し難い環境に整備することで、気温を快適な温度に設定し、乾燥に対しては加湿器などを用い適度な湿度を確保する必要があります。
3.冬に感染が拡大しやすい理由
冬は外気の乾燥によって、のどや気管支の粘膜が乾燥し傷みやすくなります。その結果ウイルスが好む環境となり感染しやすくなってしまうのです。さらに湿度が低いので、咳やくしゃみによる飛沫が素早く乾燥して小さくなるために、飛沫に含まれるウイルスがより長く空中に浮遊することとなり感染範囲が広がってしまいます。
身体も感染に適した状態に
冬は寒い季節なので、身体の発熱や発汗が夏よりも極端に少なくなります。
その結果、冬は水分の摂取量が少なる傾向にあり、外気の乾燥も手伝って喉や鼻、気管支の粘膜が非常に乾燥しやすくなります。
粘膜が乾燥すると炎症が起こりやすくのどの痛みを感じる方が多いと思いますが、そのような粘膜乾燥状態が感染にとっては最適な環境となってしまいます。
つまり、冬はウイルスにとっても活動しやすい季節であり、人の身体も増殖に適した状態になるので感染が拡大しやすいのです。
マスク着用で感染拡大を防ぐ
冬季は外気の乾燥によって「くしゃみ・せき」による体外への飛沫が非常に乾燥しやすく、飛沫が飛ぶ距離も伸びる傾向にあります。
感染者であればマスクを装着することで、未感染者への感染リスクを低下させパンデミックを防げる可能性があります。
未感染者においてもマスク装着を日常化できれば、ウイルスの混入を多少は防ぐことができますので、両者ともにマスク着用は必須だとお考えください。
4.東洋医学「漢方的」ウイルス感染予防
ウイルスに対抗する力は免疫力です。東洋医学は唯一免疫力を高めることが可能な治療方法と言えます。漢方で弱体化した身体を整えることで自然治癒力を高めウイルス感染から身体を守りましょう。
感染原因は免疫力の弱体化
冬はウイルスが増加しやすく、身体もウイルスを受け入れやすい状態になりやすいので感染の拡大が起こります。
しかし、身体の問題に対してはケアが不十分な状態になっていることが大きな理由と言え、その結果免疫力が下がってしまい感染しやすい身体を作ってしまうのです。
逆に言うと、身体を冬に備えて整えて免疫力を高めていければ、そうそう簡単にウイルスに負ける身体にはなりません。
さらに健康状態が気になって予防接種をお悩みの方でも安心して受けられます。
漢方で身体を整え免疫力をケア
漢方を処方する東洋医学では「病は自分の身体で治す」というコンセプトが治療の基本理念となります。
漢方では病にかかってしまう原因は身体の何処かが蝕まれることでバランス崩れ、体調不良や免疫力の弱体化が起こると考えます。
免疫力を高める施術は西洋医学には存在しませんが、体内のバランスを整える東洋医学には免疫力高める方法が存在します。
身体が弱ってきたなと感じる場合は、漢方で身体を整え抵抗力を高めることも生活の質を高めてくれる秘訣です。