晩婚化が進む現在の日本は「不妊」という大きな問題を抱えています。不妊原因の多くは女性によるものと考えられてきました。しかし実際には約半数は男性に原因がある「男性不妊」ということがわかりました、現代の不妊を解決するには男性不妊の改善も必須事項である、夫婦一丸となって妊活に励むことが大切です。
1.男性が持つ不妊原因
不妊原因の多くは女性に原因があると思われていました。
しかし、WHO(世界保健機構)の調査によると不妊原因の約半数には男性に原因があることがわかりました。
男性不妊の種類
男性が持つ大きな不妊原因には「精路通過障害:精子がうまく通れない」「造精機能障害:精子がうまく造れない」「男性機能障害:男性としても役目を果たせない」の3つがあります。
そしてこれらの男性不妊がもたらす不妊原因は、全体の半数にも及ぶと言われています。
つまり、不妊原因の半分は男性の責任となりますので、妊活でお悩みの場合は男女共に原因を調べるべきです。
2.造精機能障害
男性不妊の中には精子をうまく造れない方や精子そのものに元気がない方がおられます。
精子を造る器官そのものに問題がある場合や物理的な閉塞で精子が出てこれない場合もあります。
無精子症
無精子症には精巣からの精管が詰まり精子を放出できない閉塞性無精子と精巣そのものに精子を作り出す機能が低下している非閉塞性無精子症の2つがあります。
精巣で精子を作り出せない原因としては先天性「染色体異常・遺伝子異常・原因不明」のものや後天性「抗がん剤治療・放射線治療・精巣炎・高熱」による原因がほとんどです。
乏精子症
精液検査の結果、精子の数が1ml中1500を下回る状態を刺します。
検査では数だけでなく、精子の運動率や様々な挙動「直進率・高速性」なども含め総合的に判断し、診断します。
一般的に自然妊娠を果たすには1ml中に4000以上の精子数が望ましく、精子が少ない原因としては精索静脈瘤や精巣の働きが悪い造精機能障害などが多く、原因がわからないことも多いです。
精子無力症
精液検査の結果、前進する精子の割合が40パーセントを下回ると「精子無力症」と診断されます。
一般的には乏精子症と重なることも多く、何らかの原因で良い質の精が作られないことが原因となります。
原因の種類には先天的なものや精巣、前立腺の炎症なども含まれています。
3.精路通過障害
男性不妊の中で割合が多いものに「精路通過障害」があります。
精路通過障害にも種類がありますが、物理的に精子が通れない(精液に精子が含まれない)状態のことを言います。
精子を作る精巣から精巣上体、精管を通過して射精されます。
この通り道(精管)が炎症などの何らかの原因で詰まってしまい精子が出てこない状態を指します。
一見精子がないので無精子症や乏精子症と同じ結果を招きますが、精路通過障害の場合は治療後に精子数が回復することが多く自然妊娠の可能性も出てきます。
4.男性機能障害
男性不妊には受精に関する精子に問題がなくても、性行為に問題が生じる場合があります。
それが「男性機能障害」と呼ばれるもので、EDや射精障害などがあります。
勃起障害
夫婦で自然妊娠を望む場合、男性側に勃起障害があると自然妊娠が難しくなります。
勃起障害の原因は「精神的な問題・夫婦の関係性・血流の問題」の3つがあります。
改善で効果的なことは気持ちを入れ替えるため、雰囲気を変えると効果的です。
射精障害
自然妊娠を望む夫婦で意外に多い不妊原因が射精障害です。
夫婦で子作りを行なっても射精できなければ受精することができません。
主な原因は「自慰行為・精神的」によって正常な射精ができなくなってしまう方が多いです。
自慰行為が原因の場合、一番の改善方法は自粛することです。
精神的な問題では、相手に「プレッシャー・焦り」を与えないように配慮しましょう。
5.漢方で改善できる男性不妊
改善ができる男性不妊は物理的な閉塞による精路通過障害ぐらいしかありません。
しかし漢方や食事、生活習慣を見直すことで精子の運動率や生産性の改善が見込めます。
漢方が得意な男性不妊
漢方薬局で改善が見込める男性不妊原因は「造精機能障害・男性機能障害」です。
造精機能障害に関しては体内バランスを見直すことで良い方向へ改善されることが多く、男性機能障害に対しては血流や精神のケアによって改善が見込めます。
当店では夫婦揃って不妊相談に来られるお客様が多くおられます。
不妊のお悩みはナイーブな一面を多く持ちますので、心のケアも必要となります。
妊活でお悩みの場合はお気軽にご相談ください。